大阪の実家に戻り、諸々の用事を済ませ、あとはその日を待つだけという時、私はひとつミスをしていました。実家で寛ぎ過ぎたせいか3日前予約を忘れていたのです。万博協会からのメルマガで3日前予約のお知らせが届いていたにもかかわらずです。
3日前予約は抽選ではなく、パビリオンに空き枠があれば、早いもの順で予約できるというものです。事前に調べていた情報で、3日前予約は当日午前0時ピッタリに参加しないと空き枠はすぐに無くなる、とわかっていたのに、「あ、3日前予約!」と気づいたのは、翌日呑気な昼寝から目覚めた時でした。その頃にはほぼ空き枠はなく、残マークが出ていても人数分は取れない状況でした。これで確実に入れるのは1館(三菱未来館)だけかと、チャンスを自らの怠慢で逃したことを情けなく思いました。
さて、いよいよ万博当日です。天気は曇り。2,3日前の予報では雨のち曇りだったので雨が消えて良かったです。予想最高気温は25度前後でしたが、直射日光は避けられそうなので助かりました。
父も母も前日から、待ち遠しそうに持ちものを準備し、カバンやリュックに詰め混んでおりました。持っていく軽食はランチパックくらいで考えていましたが、母が炊き込みごはんのおむすびを作るというのでお任せしました。当日の朝、母が「日本昔ばなし」に出てくるような丸い大きなおむすびをこさえて渡してくれましたが、それをカバンに入れるとなんだか子供の頃の遠足のようなハイな気分になりました。
いよいよ出発です。JRでまずは大阪駅へ向かいますが、通勤ラッシュも終わり、車内は座ることも出来て快適です。JR大阪駅に着いたら1番ホームに移動、JR大和路快速で弁天町まで行きます。たった3駅ですが、ここでも座れたのは両親にとっては有難い。
けれども、弁天町でJRの改札を出ると雰囲気が変わってきます。案内板に従いOsakaMetro中央線への乗り場へ行くと、徐々に人の流れが膨らんできました。交通系ICカードなんて持っていない両親の為に切符を買おうと券売機へと向かうと横長に2重の列が出来ています。もうここからは万博モードなんだなと思いました。
ホームに降りるとちょうど電車が出たところでした。OsakaMetroの夢洲行き電車は2,3分ごとに来るので、先頭で並び次を待ちます。すぐに次の電車がきましたが、既に電車内は混んでおりました。何本待っても同じだと思うので、無理やり乗り込みましたが、ギュウギュウ詰めで吊革につかまるのもやっとです。4駅13分ほどの辛抱ですが両親が心配です。背の低い母などは吊革に手が届かず、私の腕につかまって電車が揺れるたびにフラフラしています。それを察したのか扉付近の手すりにいた外国人の女性の方が、母を招いて安定した場所を譲ってくれました。自然にそういう振る舞いの出来る外国の方のマインドに感心しました。本当に有難いことでした。
初っ端から万博ならでは?の国際交流を体験し、良い気分で夢洲駅につくと、想定をはるかに超える大混雑が待っていました。わたしが入場チケットを予約した時点では、大阪・関西万博はまだまだ1日あたりの来場者数が想定人数に届いておらず、SNSでは意外と混んでなかったとの情報もありました。比較的空いていそうな月曜を選んだにも関わらす、この大混雑。一体何が起こったのだろう?
高齢の両親のことを考えると少し不安になってきました。